【屋号変更のお知らせ】
熊本地震の発災から二年と三ヶ月が経とうとしております。
地獄温泉 清風荘は、その始まりから今まで、湯治宿として生きてまいりました。
どんなお客様も区別することなく、痛みや苦しみを癒すお湯の力とともに、日々の営みを積み重ね磨き続けて参りました。
この度は、震災がなければ得られなかったご縁を賜り、今も一日も早い復旧、復興に向け努力を続けております。
熊本地震発災後から、多くの皆様のご支援と温かいメッセージをいただき、毎日応援して下さることで前を向くことができています。本当にありがとうございます。
そんな皆様に、本日は大切なお知らせがございます。
私、河津 誠が幼少期から、ずっと使い続けてきた屋号の変更を致します。
実を申しますと、この宿を継承するために修行に出ていたころから『清風荘』という名前にプレッシャーを感じ、とても重荷に感じていました。
自分が事業を継承したら、名前を変えてみたいと思い続けておりましたが機会に恵まれず、長い間、見送って参りました。
今回、地震の後に大雨の被害を受け、その困難を乗り越える過程で屋号の変更への決心が固まりました。
私が屋号に対して違和感のあった部分は、『清風荘』(清い風の荘)の『清』(清い)の文字でした。
地獄温泉は、3源泉から湧き出る個性的で希少な温泉には恵まれておりましたが、生活に必要な飲料水の確保が大変難しく、創業以来、ずっと水に苦しめられて参りました。
そして、迎えた2016年の6月20日の大雨。
今度は、水の被害で最も恐ろしい土石流を受けてしまったのです。
何かを変えなければいけない。
それ以来、その思いは日に日に強くなり、やがて強い意志へと変わりました。
今回、復興へ向ける強いエネルギーと挑戦の意味を込めて、心機一転、屋号の変更を致します。
新しい屋号は、水の被害と水の苦労がなくなるように、気になっていた『清い』の文字から水を表す『氵』を除き『青』という文字に変えて同じ呼び方で、せいふうそう『青風荘. 』とします。
地獄温泉 青風荘.
この新たな屋号で、新生『地獄温泉 青風荘. 』をスタートさせたいと思います。
青く爽やかな風が吹く宿。
そして、この名前を磨き続けることで、今までのお客様にも新しいお客様にも、心安らぐ癒しの宿、痛みに寄り添う湯治の宿として、最高のおもてなしと真心をお届けしてまいる所存です。。
当面は、SNS等の発信で新しい名称を使い始めます。
補助金や金融機関とご相談しながら、最終的には登記も変更する予定です。
只今、グループ補助金などの国の支援も受けながら創業以来初の大事業計画を作成して、本格的な復旧作業に着手できるよう鋭意努力を重ねております。
この事業計画をたたき台に、地獄温泉の復興に関わってくださる金融機関様、リスクを承知で身を捨てて関わって下さる設計士様、デザインチーム様、困難を共にしていただく建設会社様、設備会社様、その他大勢の関係者のご協力を得て、新生『青風荘. 』は、これからも前に進み続けます。
そして、完全開業の目標を再来年、2020年4月と定め、一心不乱に復興への道を走り抜ける所存です。
ご支援下さる皆様、応援して下さるファンの皆様、多くの皆様のご期待に応えられるよう、これからも変わらぬ努力を続けてまいります。
引き続き、ご支援ご厚情を賜りますよう、お願い申し上げます。
地獄温泉 青風荘.
宿主 河津 誠
※写真は、2017年2月にジャーナリスト堀潤さんが撮ってくださったものです。ありがとうございます。